ビジネス

デザイン

アソビ

ライフ

ヒトノワの交流会

コロナウィルスって法律的にどんな影響があるの?

皆さん、初めまして。弁護士の本多芳樹と申します。今月からヒトノワで法律に関わるような記事を書くことになりましたので、宜しくお願い致します。

第一回は、今もっとも問題となっているコロナウイルスの法律業界に対する影響について少し考えてみたいと思います。

コロナウイルスの影響

さて、皆さんコロナウイルスの影響どれくらい受けていますか?

私も実生活では、マスクも買えない、トイレットペーパー、ティッシュペーパーも買えない、等の影響を地味に受けており、物があふれていた日常に早く戻ってほしいですよね。

仕事面では、弁護士の一般的な仕事である裁判所での裁判等については、人の注目を集めるような刑事事件の裁判を除いて、延期とはなっていないので、今のところ私自身は直接の影響はあまり出ていません(法律相談をする人が激減して新規案件の減少という影響が出ているという話はちらほら聞きます。ただ、人が集まる会合は軒並み中止となっているので、夜の予定はだいたいなくなったので、そういう意味の影響は受けています。)。

裁判等は、延期になっていないので、例えば、調停の待合室で結構な時間待たされたりします。その場合、その待合室に人が多数あふれているような状況なので、いわゆる濃厚接触でアウトなんじゃないか…と個人的には思うのですが(汗)

企業・個人の破産の増加

それは、さておき、コロナウイルスの影響で、企業の経済活動が壊滅的打撃を受けて、破産するという会社も出てきています。万が一自分の取引先が破産するようなことがあると、取引先への債権の回収可能性がほとんどなくなってしまうので、気がかりな人も多いかもしれません。今後も経済活動が止まったままだと、企業の破産は当然増えてくるでしょうね。

また、企業の破産が増えれば、当然職を失う人も増えるので、個人の破産も当然増えてくることになると思います。

実際、いわゆる濃厚接触の際たるものである性風俗業界は、コロナウィルスの影響で客足が激減しており、性風俗業界で働く人の収入は激減しており、破産の相談が増えている、とのことでした。

内定取り消し・整理解雇の増加

また、コロナウイルスの影響を、企業の人事労務の面から考えると、今後新卒採用で内定取り消しが多数出てくることが考えられます。企業の整理解雇も増えてくるかもしれません。本来、内定取り消しも整理解雇も有効となるにはハードルが高いのですがコロナウイルスの影響による経営悪化は、これまで例がないほどの影響となることが予想されるので、経営悪化による内定取り消しや整理解雇で職を失う人が増える可能性があると考えています。

コロナハラスメント?

また、セクハラ・パワハラ等のハラスメントが横行している現代社会ですが、コロナウイルスの影響でコロナに便乗したずる休み(健康状態に全く問題はなさそうであったが、コロナにかかっているかもしれないという申し出がある日突然従業員からあり、そのような申し出があった以上出社を命令することもできず、検査を強要することもできないため、従業員を会社都合として休ませた、等。)、やコロナハラスメントなるもの(コロナに感染しているのではないかという濡れ衣を特定の従業員にかけ、検査で陰性と出るまで出社を拒否する、等)の事例も出てきている、とのことです。まさしく世も末だなと感じてしまいますよね。詳しくは述べませんが、他のハラスメントの場合と同様に適切な対処が必要です。

コロナ離婚?

今回のコロナウイルスの影響で元々神経質な妻が手洗い・うがい・除菌等を更に徹底するよう夫に強要するようになり、嫌気がさした夫が自分を病原菌のように扱うなら離婚する、と妻に離婚を突き付け、結局離婚した、という例まで出てきているとのことです。

元々性格が合わなかったのであれば、コロナウィルスがなかったとしても時間の問題のような気もしますが、このような例まであるとは私もびっくりしました。

ただ、この例は合意で離婚した例みたいなので、このような理由で裁判所が離婚を認めるかといったら別問題です。法的な離婚事由に該当しないと裁判では簡単には離婚は認められません。

さいごに

以上、コロナウィルスの法律業界に対する影響を私が知っている限りで、色々述べてきましたけど、全くポジティブになる話題がなかったですね(汗)

誰にとっても今が逆境の時代だと思いますが、こういう時をいかに過ごすかによって今後の人生を左右するのではないかと思いますので、普段できないことをコツコツとやる、これまでの自分の仕事を見つめなおす、等して時間を有意義に過ごすことを心掛けたいですね。

次回からは、弁護士としての仕事の中で皆さんになじみが深いことは何かという視点でテーマを考えてやっていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。

この記事を書いた人

株式会社三善屋

本多 芳樹(ほんだ よしき)

埼玉県出身。現在東京都在住。弁護士歴12年。
労働問題を専門とする弁護士事務所で長年勤務した後、2年前に独立。現在は労働問題を中心に民事事件全般を手掛けている。趣味は、フットサル。最近の趣味は、ゴルフのコースデビューを目指して、レッスンで練習中。


この記事をシェアする

人気記事

キーワード