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デザイナーが知らなくてもいい印刷用語12選 マニアック編

こんにちは。三善屋の山内です。

今回は、覚えなくてもデザイナーとして生きていける印刷用語マニアック編です。
さあ、印刷通のあなたは全て知っているのか!?

青焼き

フィルム刷版がなくなりつつあるこのご時世では、ほぼ使わなくなってきた青焼き。製版フィルムから感光紙に焼き付けた簡易校正紙です。青一色です。ブループリントと呼ばれることもあります。
はっきりいって知らなくていい用語です。建設業界ではよく使うとか?

清刷り

ロゴマーク等を黒1色にして良質の用紙に刷った原稿です。

いまでこそDTPでロゴなんていくらでも複製可能ですが、昔は清刷りからトレースして複製して使っていました。
現在では、データ破損の保険として出力しておくくらいでしょうか。ここ15年くらい見てませんね。大きい会社はきちんと保管してるかも。

写研フォント

むかしむかし、パソコンで印刷データを作れるようになるDTPの前は、写植といって専用機で印刷の版をつくっていました。そのときの2大フォントが写研とモリサワです。

写研のフォントは美しく、世の中の印刷物の70%のシェアを占めるくらいでした。代表的なのは「ゴナ」や「ナール」といった書体です。ただなぜか専用機にこだわり、DTPにデジタルフォントを提供せず、印刷業界から姿を消しつつあります。

写研フォントがDTPで使える日がくるといいですね。もったいない。

くわえ

印刷機に用紙を通す時に、印刷機は爪という部分で用紙をつかんで引っ張ります。

その時のつかむ部分がくわえです。印刷機がくわえるってことですね。

くわえの部分にはインキがつきません。封筒等の既製品に印刷する場合はくわえ部分に絵柄を印刷できないので注意が必要です。

隠しノンブル

ノンブルはページの端っこに書かれているページ番号です。

隠しノンブルは、トンボの外や、本の「のど」の部分にノンブルを印刷して、製本された段階で見えなくなるようにします。

印刷会社だけがわかるページ番号ってことですね。

正体

しょうたいではなく、「せいたい」です。
縦幅100%、横幅100%の変形していない文字のことを言います。

ちなみに横に長い文字のが平体、縦に長いのが長体です。あ、これは知ってた方がいいな(笑)

eps

ファイルの保存形式の一つ。エンコーディングポストスクリプトの略。

一昔前は絶対知らないといけなかったeps。印刷データに画像を貼りこむ際はepsが当たり前でした。
いまではフォトショップのpsd形式で貼り込むのが一般的なので、epsで保存することは少なくなりましたね…。

作業中の動作が軽くなるというメリットはあります。

色分解

カラー原稿をCMYK4つの版のデータに分けることを言います。

印刷会社に写真原稿を渡されて「これ分解しといて」と言われたらスキャニングのことです。
スキャニングって言えばいいじゃん。

刷了

印刷の工程が完了すること。
製本や折などの工程は刷了後行われるので、刷了=印刷物の完成ではありません。

トーンジャンプ

きれいな色の階調の連続性がなくなって、段差ができてみえる状態。過度な補正などで出来やすい。

わざわざ英語で言わず、「階調粗い」で済むので覚える必要なし。

ストループ効果

アメリカの心理学者ジョン・リドリー・ストループによって報告された、
文字の意味と文字の色のように同時に目にする2つの情報が干渉しあう現象を言います。

赤色の文字で青と書かれたり、トイレのマークの男性がピンクだったり、色と文字または絵柄の情報に整合性が取れていないと、情報処理に時間がかかり、ストレスを感じます。
デザインする上では気をつけないといけないですね。

グーテンベルクの活版印刷

ルネサンスの三大発明のひとつ。15世紀、ドイツのグーテンベルクは活字を並べた版をつかった活版印刷を発明しました。

これにより、ヨーロッパで手書きが一般的だった本が爆発的に普及することになります。まさに革命!

終わりに

さてデザイナーが知らなくててもいい印刷用語12選マニアック編でした。
たった10〜20年で使われなくなる用語が出てくるので、印刷業界の技術の進歩は目を見張るものがあります。

今後も新しい用語がどんどん出てくるのでしょうね。

それではまた!

この記事を書いた人

株式会社三善屋

山内 裕介(やまうち ゆうすけ)

1978年生まれ。株式会社三善屋代表取締役。
ドラクエウォークレベル50突破しました。


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