ビジネス

デザイン

アソビ

ライフ

ヒトノワの交流会

ご存知ですか?個人にかかる税金の種類について

こんにちは。
税理士法人アンサーズ会計事務所 税理士の野上浩二郎です。

毎年、年末近くになると税制改正の議論がはじまります。
消費税増税!などと言うとみなさん大騒ぎになりますが、税制の改正自体は毎年行われていますので、知らないうちに思わぬ税金が増税されていることもあります。

そもそも、世の中にはどんな税金があるのかご存知でしょうか?
本コラムでは、主に、個人にかかる税金をご紹介したいと思います。

所得(儲け)にかかる税金

所得税・住民税

ほとんどの方が支払っていて、一番身近にイメージしやすいのが所得税ではないでしょうか。

所得税は1/1~12/31までの間の所得に対して課税される税金です。
所得には、サラリーマンの給与所得、個人事業主の方の事業所得、その他、家賃収入等がある方の不動産所得、不動産や株を売却した時の譲渡所得、臨時的な収入があった際の一時所得、など、全部で10種類の所得が規定されています。

個人事業主の方の場合には、毎年、3/15までに前年分の所得につき、確定申告をすることとされています。
サラリーマンの場合には、通常、源泉徴収として毎月の給与から税金が天引きされ、会社が代わりに納付をしてくれています。毎月の天引き額は概算額で行われるため、毎年年末に年末調整を行い、実額との差額を調整することになります。

所得税は「超過累進税率」が採用されています。超過累進税率とは、課税される金額が大きくなるほど、適用される税率も高くなっていく仕組みのことを言い、所得税は最低5%~最高45%の税率で課税されます。

なお、税金には、国が課税する国税と、地方公共団体が課税する地方税とがあります。
上記の所得税は国税ですが、この所得税に対応する地方税が住民税です。
住民税は住んでいる地域で課税され、課税の対象となる所得は所得税とほぼ同じです。
税率は所得税とは異なり、一律で10%となっています。

所得税と住民税を合わせると、個人の儲けに対しては、15~55%の税率で課税されることとなります。つまり、高所得者の方は儲けの半分以上を税金で持っていかれるということになります。

資産にかかる税金

相続税・贈与税

人がお亡くなりになって、遺族が遺産を受け継いだ時に課税されるのが相続税、生前に財産を誰かにあげた時に課税されるのが贈与税です。
相続税、贈与税も所得税と同様、超過累進税率が採用されており、税率は10~55%となっています。
相続税は、基礎控除額が「3,000万円+600万円×法定相続人の数」まで設けられているため、ある程度財産がある方が対象となります。(例:相続人が妻と子供の2人の場合、3,000万+600万×=4,200万までは税金がかからない。)ただ、相続自体は誰にでも必ず訪れるものですので、将来思わぬ税負担に困らないよう、相続税がいくらくらいかかるかの試算はしておくに越したことはありません。

登録免許税・不動産取得税・固定資産税

不動産を購入した時などにかかるのがこれらの税金です。

不動産を購入して、自分の名義を登録する際には登録免許税が課税されます。
また、不動産取得税は、不動産を購入等して取得した際に課税される税金です。
不動産を購入する際には、物件本体の価格以外にもこれらの税金や、不動産屋さんへの仲介手数料など、様々な付随費用がかかることを覚えておきましょう。

また、不動産を保有していると、毎年固定資産税が課税されます。
賃貸暮らしから持ち家に変わると、家賃の支払いがなくなる代わりに、固定資産税の支払いが発生することになりますのでご注意ください。

消費にかかる税金

消費税

通常、買い物をする時は消費税込みの金額で買うため、納税している、という意識は持ちにくいですが、物を購入した際に課税されるのが消費税です。
消費税の納税義務者は、物を売っている事業者、ということになりますが、これはあくまで物を購入した方から預かったお金を納税している、ということであり、実質的な負担者は一般の消費者ということになります。
お酒やたばこなど特定の物品については、酒税、たばこ税など、消費税以外の税金が課税されることもあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
ここに挙げた以外にも、細々とした税金がたくさん定められています。
税金を払うのが好き、という方はあまり聞いたことがありませんが、これらの税金による税収は我々が公的なサービスを受けるための財源等になっています。払うべき税金はきちんと払い、その税金が適切な目的に使用をされることを期待したいですね。

この記事を書いた人

税理士 野上浩二郎

税理士法人アンサーズ会計事務所
代表社員 税理士 野上浩二郎

吉祥寺で相続業務を専門に扱う税理士法人の代表税理士。年間30回を超える税務セミナーや、大手資格予備校の実務講座の講師も務め、難しい税金の話をわかりやすく伝えることに定評がある。

税理士法人アンサーズ会計事務所
http://www.ans-tax.jp


この記事をシェアする

人気記事

キーワード