ビジネス

デザイン

アソビ

ライフ

ヒトノワの交流会

台風被害にあったときの火災保険請求のコツ

こんにちは。ヒトノワ編集部の平澤です。

このたびの台風災害に被災された皆様にはお見舞い申し上げるとともに、一日でも早い復旧をお祈り申し上げます。

さて、ご覧の皆様の半数がお忘れかと思いますが、僕の本職は「保険代理業」です。
今回の広域災害に対し、なにか役に立てることがないか、と思い、保険金請求についての記事を書くことにしました。

ちょっとコンプライアンスギリギリの部分もありますが、温かい目で見守っていただければと思います。
というか、こういう時に役に立てなくてなんの知識だ!という攻めの姿勢で行きたいと思います。

保険金請求の連絡は後からでも大丈夫!

まず皆さんにご認識いただきたいのは、保険会社や代理店への連絡は、1か月後とかでも全然大丈夫だということです。むしろ災害直後は繋がりにくかったりするので、急がず、タイミングをみて連絡することをオススメします。

また、最近は各社様々な方法で事故報告をすることができるようになっております。

  • 電話
  • ホームページ
  • スマホのアプリ

など、利便性が飛躍的にあがっていますので、ご都合のよい方法で行うといいでしょう。
ただし、証券番号などがわからないと入力できなかったりもするので、そこはケースバイケースで電話や担当代理店への連絡も活用しましょう。

なにはともあれ、まずは写真!

写真

一般的な保険金請求の流れは以下のようになります。

  • 保険会社(もしくは代理店)に事故報告
  • 損害のあったヒト・モノの写真と治療費・修理費など金額がわかるもの(領収書や見積もり)を準備
  • 保険金請求書が届いたら、2を同封し返送
  • 内容に問題が無ければ(不備や過剰請求などでは無ければ)保険金の支払い

修理費が高額など状況により鑑定人と呼ばれる第三者機関の調査が入ることもあります。

大規模災害の場合、事故報告が入ると保険契約者へ速やかに保険金請求書が送られることが多いのですが、被災して慌しい時に書類送られても紛失の恐れがありますよね。
ゆえに、事故報告の連絡はタイミングをみて行うことが大事なんです。

そして、保険金請求を行う上で最も大事なのが「写真」です。
実際は片付け等々で被害にあったモノが無くなってしまうので、証拠として写真が非常に大事になります。

写真を撮るうえで大事なのが全体像と被害に遭ってる部分の2パターンです。
僕は仕事柄、お客様に「写真撮って送ってください」とお願いするのですが、壊れてる部分のズーム写真だけいただくことが多いのです。保険会社は全体のどのくらいが壊れているのかを見たがるので、この2パターンが大事になります。

台風の被害の種類

台風の被害

そして、今回のような台風被害の場合は、2つに種類がわかれます。

  • 台風の「強風」による損害
  • 台風の「強雨」による損害

「強風」による損害

風により外壁などの何かが剥がれた。もしくは風によって何かが飛んできてぶつかって壊れたなどがあげられます。

「強雨」による損害

床上浸水や土砂崩れなどの水害のことです。
ここでポイントなのは、ほとんどの保険会社が「床上浸水もしくは地盤面より45cm以上の水害」という条件があることです。

わかりづらいのですが、保険約款上の規定では「床」の定義は「靴を脱いであがるところ」です。
そのため、靴のまま過ごすような店舗だと、後半部分の「地盤面より45cm」が適用となることが多く、残念ながら補償対象外になってしまうケースということも多々あります。 保険契約によってはその条件を撤廃するものもありますので、保険証券や約款などをよく読んでみましょう。

あと、そもそもこの部分が契約内容に入っていないこともありますので、詳細がわからなければ、契約している保険会社や代理店に問い合わせましょう。

絶対に出ない損害

火災保険では絶対に出ない損害が2つあります。

  • 経年劣化によるもの
  • 雨、砂などの吹き込み(漏入)によるもの

台風の災害でも、破損部分が無く、雨が入り込んで壊れてしまった場合、残念ながらお支払いできない場合があります。雨などが漏入する=経年劣化でどこかが浸水するようになっていた、という判断になってしまうからです。

ただ、一番よくないのは「どうせ出ないだろう」と思い込んで請求すらしないことです。ダメもとで問合せしましょう。

最後に

最後に

災害に遭うということは、日常生活では滅多にないことです。そのため、請求の仕方やどうしたらいいかわからないことがあると思います。

そんな時、親身に寄り添ってくれるのが保険代理店です。
今はネット保険も普及してきていますが、全て自分と保険会社でやりとりしなくてはなりませんので、わかりづらい部分も多いと思います。
だからネットが悪いとは言いません。ですが、今一度「万が一」が起きた時にどっちがご自身にとって都合がいいかを考えていただきたいです。

この記事が、少しでも被災された方のお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

この記事を書いた人

平澤 一馬

平澤 一馬(ひらさわ かずま)

東京都世田谷区出身
保険業界6年目
20代前半に声優・舞台俳優をめざし養成所や小劇団に所属していた。
その時の経験を活かして「どうやったらわかりやすく伝わるのか」をモットーに営業しております。日々勉強。


この記事をシェアする

人気記事

キーワード